増刊号 診断基準とその使い方
VI.代謝
1.糖尿病
葛谷 健
1
1自治医科大学・内分泌代謝科
pp.1946-1947
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221964
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■診断基準
診断のプロセスは表1に示す.典型的な糖尿病の諸症状があって,任意時に採血した血糖値が200mg/dl以上であれば糖尿病と診断しうる.この場合,診断だけのためにブドウ糖負荷試験をあえて行う必要はない.症状を欠く場合には診断のための糖負荷試験を必要とする.その場合の判定基準は表2に示す.簡単のために静脈血漿値のみを掲げた.全血では血漿よりもやや低く,毛細管血の場合は静脈血よりもやや高い値が出る.
糖尿病患者の診断に当たっては,単に糖尿病があるかどうかだけではなく,治療を緊急に必要とするか,インスリン欠乏の程度の評価,合併症の有無とその程度などについても判定する必要がある.
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