今月の主題 肝炎への新しいアプローチ
急性肝炎へのアプローチ
アルコール性肝炎—発症メカニズムと臨床像
蓮村 靖
pp.812-813
発行日 1988年5月10日
Published Date 1988/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221666
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■アルコール性肝炎とは
アルコール性肝炎とは,常習飲酒者において,アルコールに起因した肝細胞の変性・壊死性変化と炎症反応が生じた病態をさす.
アルコールによって生ずる肝細胞の変性は,脂肪化(fatty change),風船様腫大(ballooning),アルコール硝子体(Mallory bodies)形成といった特有な形態学的形状を示し,また肝内の炎症反応も多くは好中球浸潤の形をとるので,アルコール性肝炎は,とくにその典型例は,ウイルス性肝炎や薬剤性肝炎などとは明らかに異なった特徴のある肝組織所見を呈する.
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