今月の主題 今日の心不全診療
薬物治療—適応,使い方,副作用
利尿薬と輸液
千田 彰一
1
,
三木 茂裕
1
1香川医科大学第2内科
pp.618-622
発行日 1988年4月10日
Published Date 1988/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221619
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
心不全の内科的治療は,その原因および増悪因子の除去に努めるとともに,うっ血状態の改善を目標に,①心臓に対する負荷および心仕事量の軽減(日常生活制限,血圧調節,起坐位など),②過剰のNaと水の軽減(食塩摂取制限,飲水制限など),③心臓のポンプ機能の改善(心収縮力増強)を,主な方針として行うことが必要である.
このような目的に使用する薬物としては,強心薬,利尿薬,血管拡張薬などがある.このうち利尿薬は,主に腎に作用して尿量を増加させ,体内のNa・水を排泄する結果,循環血漿量が減少して肺うっ血を改善し,また体うっ血と浮腫を軽減させる.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.