グラフ MRIの臨床
脊髄
南 俊介
1,2
1京都大学医学部・放射線科
2京都大学医学部・核医学科
pp.542-545
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221601
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脊髄領域のMRIにおいて,頭蓋頸椎移行部および高位頸髄を検査するときは頭部用コイルを,他の部位を検査するときは表面コイルを,筆者らは使用している.使用するパルス系列はスピンエコー法であり,T1強調像としてTR/TE=600/25を,T2強調像としてTR/TE=2,000/80を用いている.T1強調像では,脊髄が高信号域,脳脊髄液が低信号域となり,解剖学的詳細が見やすく,実際上はT1強調像のみでほとんど診断できる.T2強調像では,腫瘍,梗塞,浮腫,脳脊髄液などがそのT2の長さのため高信号域となるので,病変自体が見やすくなる.とくに脊髄内小病変(梗塞,多発性硬化症のplaque)の描出には,心電図同期を併用したT2強調像が不可欠である.以下,種々の脊髄疾患のMR像を供覧する.
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