Japanese
English
特集 外科医のためのMRIの臨床
膵疾患のMRI
Magnetic resonance imaging of the pancreas
小西 淳二
1
,
中野 善久
1
,
西村 一雅
1
,
富樫 かおり
1
,
伊藤 亨
1
,
藤澤 一朗
1
,
野間 恵之
1
,
南 俊介
1
,
左合 直
1
,
山下 敬司
1
,
柴田 登志也
1
,
奥村 亮介
1
,
安里 令人
1
Junji KONISHI
1
1京都大学医学部放射線科・核医学科
pp.1633-1640
発行日 1988年10月20日
Published Date 1988/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407210194
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膵疾患においては,MRIは現時点では診断の主たるモダリティではない.膵癌では癌と膵組織のT1,T2の差が大きく異ならないことに加えて,十分なコントラストを得るための撮像条件が選択できないことによる.ただ現在でも,肝転移,リンパ節転移,比較的稀な腫瘍の描出にはX線CTより優れている.また,急性膵炎やヘモクロマトージスなどの代謝性疾患にも有用である.これらの病変は正常膵に比較してT1,T2とも明らかに延長しており,エコー時間が十分に長くなくてもコントラストが得られることによる.血管系の描出に関してはMRIでは無信号として描出する方法と高信号として描出する方法があるが,いずれの方法でもX線CTより有用である.
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