今月の主題 消化性潰瘍とその周辺
消化性潰瘍の治療
消化性潰瘍の薬物療法の現状と展望
木村 健
1
,
木平 健
1
,
吉田 行雄
1
,
笠野 哲夫
1
1自治医科大学・消化器内科
pp.422-427
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221569
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消化性潰瘍の治療の目標は,1)症状改善,2)治癒促進そして,3)再発防止である.抗潰瘍剤の革命児とされるヒスタミンH2受容体拮抗剤の出現,さらにはユニークな薬理作用をもつ数々の防御因子増強剤の開発により,これら治療目標のうち,症状改善と治癒促進はきわめて容易に達成されることになった.しかも,端的に言って,目標をこの2つに限れば,薬剤はH2ブロッカーのみで十分である,あえて防御因子増強剤を併用する必要もない.まして,防御因子増強剤のみでなければならないとする根拠は全く存在しない.
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