今月の主題 消化性潰瘍治療の新展開
EDITORIAL
消化性潰瘍治療の現状と展望
西元寺 克禮
1
1北里大学医学部内科
pp.1596-1597
発行日 1993年9月10日
Published Date 1993/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902252
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消化性潰瘍と胃酸の関係は古くより知られ,酸を制することが潰瘍治療の目標であった.経験的に使われてきた酸中和剤(制酸剤)に加え,抗コリン剤が開発されたが,十分な効果を発揮するには至らなかった.酸分泌機構の解明とともに,抗ムスカリン剤が開発されたが,潰瘍の治療に決定的な影響を与えたのはヒスタミンH2受容体拮抗剤(H2ブロッカー)である.その後,より強力な酸分泌抑制力を有するプロトンポンプ阻害剤が開発され,その適応について議論されているのが今日の姿である.
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