今月の主題 消化性潰瘍とその周辺
トピックス
難治性胃潰瘍の内視鏡的超音波断層像
山中 桓夫
1
,
吉田 行雄
1
,
笠野 哲夫
1
,
木村 健
1
1自治医科大学・消化器内科
pp.508-509
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221597
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胃潰瘍の診断は,X線・内視鏡検査によって行われる.超音波内視鏡は,X線・内視鏡検査によって確認された潰瘍の超音波断層像を描出して,その評価を行う.すなわち,超音波内視鏡による潰瘍の評価は,従来のX線・内視鏡による粘膜表面の変化に基づく潰瘍の評価と異なり,潰瘍の断層像による評価である.このことが超音波内視鏡による潰瘍の評価の特徴であり,新たな観点からの潰瘍の評価方法として期待される所以である.
本小論では,超音波内視鏡による胃潰瘍の超音波断層像を示し,而して難治性胃潰瘍の特徴について言及したい.難治性胃潰瘍の概念については別項で示されるが,ここでは,内科的治療により3カ月以上治癒(瘢痕)に至らない胃潰瘍とした.
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