今月の主題 消化性潰瘍とその周辺
上部消化管出血へのアプローチ
手術適応—H2ブロッカー登場前後の合併症の推移
塚本 秀人
1
,
比企 能樹
1
1北里大学医学部・外科
pp.420-421
発行日 1988年3月10日
Published Date 1988/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221568
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H2ブロッカー(H2受容体拮抗剤)の開発・普及などによる薬物療法の進歩によって,消化性潰瘍の手術症例数は減少傾向にあり,とくに難治性潰瘍の激減が目立っている1).しかし,出血や穿孔,穿通,狭窄,変形などの合併症を伴う消化性潰瘍は絶対的手術適応とされることが多く,全消化性潰瘍手術例数に対する合併症症例数の比率は近年増大している.ここでは消化性潰瘍の手術適応とその推移,および出血性胃・十二指腸潰瘍の治療方針とその手術適応について述べる.
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