増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅵ 腎疾患治療薬
合併症としての腎障害
160.妊娠中毒症における薬物治療
出浦 照國
1
1昭和大学藤が丘病院・内科
pp.2148-2149
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221280
- 有料閲覧
- 文献概要
妊娠中毒症がpregnancy induced hypertensionという用語におきかえられて用いられることが多いことでも明らかなように,本症の発症・経過・予後を決定づけるのは高血圧であり,臨床的に問題となるほどの蛋白尿や浮腫の出現には,常に高血圧の先行あるいは合併をみる.すでに腎疾患がある場合は別として,純粋妊娠中毒症では,高血圧なしで臨床的に問題となるほどの蛋白尿や浮腫をきたすことはほとんどない.
したがって,高血圧のコントロールあるいはその発症の防止が,妊娠中毒症治療の根本をなすと考えてよい1).
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.