増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅲ 呼吸器疾患治療薬
69.呼吸器疾患治療薬の最近の進歩
宮城 征四郎
1
1沖縄県立中部病院・診療部
pp.1912-1913
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221189
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呼吸器疾患はその範囲がきわめて広く,脳・脊髄中枢神経系,末梢神経・筋肉系,胸郭,胸膜,縦隔などの諸種疾患群に加え,上気道感染をはじめとする喘息やびまん性汎細気管支炎,慢性閉塞性肺疾患などの気道の機能的,器質的疾患群,肺胞および間質レベルの細菌学的,免疫学的その他諸々の要因に基づく病変,結核その他の特殊な感染症や悪性疾患,さらには肺塞栓症や脂肪塞栓症に代表される肺循環障害など枚挙に遑がなく,またこれらの疾患群によってひき起こされる呼吸不全など,複雑多岐である.
したがって,呼吸器系の疾患群や症候群の治療に導入される薬剤もまたきわめて多彩であり,そのすべてをreviewすることは不可能であり,ここでは薬剤一般に関する最近の考え方を紹介するとともに,呼吸器疾患治療薬のいくつかのトピックスを拾い上げてみたい.
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