増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅰ 感染症治療薬
皮膚・軟部組織・骨感染症
24.化膿性骨髄炎,関節炎の治療
砂川 慶介
1
1国立東京第二病院・小児科
pp.1800-1801
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221144
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化膿性骨髄炎
化膿菌による骨の感染症で,感染経路は血行性感染が最も多く,この他,周辺組織からの炎症の波及,開放性の外傷からの直接感染がある.血行性の感染は小児,なかでも男児に多く,長管骨がよく侵される.
原因菌は新生児の骨髄炎ではブドウ球菌,B群連鎖球菌(GBS)が多く,時に腸内細菌が原因となることもある.小児ではブドウ球菌によるものが多く,次いでA群連鎖球菌,肺炎球菌によるものが認められる.白血病や悪性腫瘍で抗癌剤や副腎皮質ステロイド剤が投与されている免疫機能低下の例では,グラム陰性腸内細菌によるものがみられる(抗生剤で治療している例では緑膿菌によるものも多い).
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