増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅰ 感染症治療薬
中枢神経感染症
5.脳膿瘍の治療
田代 邦雄
1
,
沢村 豊
2
1北海道大学医学部・神経内科
2北海道大学医学部・脳神経外科
pp.1756-1757
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221125
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脳膿瘍とは,脳実質内の感染性炎症が進行し,膿瘍を形成した状態である.かつては生命予後の悪い疾患であったが,CTスキャンの出現による診断技術の飛躍的進歩とともに治療成績は向上し,高齢者,多発性膿瘍,小脳膿瘍を除けば,その死亡率は数%程度にまで改善されてきている.しかし,化学療法の発達した今日においても,脳膿瘍の発生頻度は減少していない.
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