今月の主題 循環器疾患の画像診断
各論
複合心奇形
里見 元義
1
,
高尾 篤良
1
,
片山 博視
1
,
矢嶋 茂裕
1
,
青墳 裕之
1
,
神田 進
1
1東京女子医科大学附属日本心臓血圧研究所・循環器小児科
pp.1112-1116
発行日 1987年6月10日
Published Date 1987/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220998
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心臓の形態形成は発生のルールに従ってなされている.心奇形においても大方は,やはり発生の原則の中で起こるので,その複合頻度は自然に定まって来る.心臓病学において,編集者から最初に指定された"複雑心奇形"という分類は現実には存在しない.なぜならば,その心奇形が複雑であるか否かは,主観的な問題であって一見非常に複雑そうにみえた心奇形でも,よく系統立てて診断していくと複合の解析も単純明快ということも往々あるからである.したがって本稿では,難解な先天性心疾患の系統的診断の進め方と,比較的頻度の少ない複合心奇形の断層心エコー図所見を加えて解説する.
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