講座 リンパ浮腫と作業療法・第3回
複合的治療の手段
吉澤 いづみ
1
,
安保 雅博
2
Izumi Yoshizawa
1
,
Masahiro Abo
2
1東京慈恵会医科大学附属病院
2東京慈恵会医科大学
pp.486-491
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001200930
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はじめに
リンパ浮腫に悩む患者にとって浮腫の増悪がADLやQOLの大きな妨げとなるため,医療者は患者の状態を的確にとらえ,生活障害や心理面を含めた支援を行うことが大切である.その支援について,ADLやQOLに焦点を当てた治療や適切な予防教育をすることができるOTがかかわることの意義は高く,医療現場においてリンパ浮腫治療に対するOTの必要性が高まっている.2016年度(平成28年度)の診療報酬改定により,リンパ浮腫における複合的治療の保険適用が決定した.また日本作業療法士協会が長期にわたり渉外活動を行った結果,リンパ浮腫指導管理料の算定職種にもOTが追加され,リンパ浮腫治療においてOTが予防期から終末期にわたり包括的にかかわることができるようになった.今回,複合的治療の具体的な手段について述べる.
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