今月の主題 内科医に必要な救急治療
おもな救急疾患とその治療
イレウス
横尾 直樹
1
,
小林 国男
1
1帝京大学医学部・救命救急センター
pp.858-859
発行日 1987年5月10日
Published Date 1987/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220956
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イレウスは,腹痛,悪心・嘔吐,腹部膨満,排便・排ガスの停止を主徴とする,急性腹症の代表的な疾患のひとつであり,しかもその種類,原因,閉塞部位により治療方針が異なるため,これらの点を明らかにすることが急務となる.もとより,イレウスの診断は,患者の病歴,全身所見,腹部所見および腹部X線所見を中心とする諸検査成績の総合的判断の下になされるわけであるが,とりわけ,X線所見は,早期診断上最も重要なものであるばかりでなく,閉塞部位の判定,鑑別診断上も極めて有力な情報を提供する.以下,イレウスの診断と治療について簡述する.
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