今月の主題 呼吸不全とその管理
呼吸不全の治療
理学療法の適応と実際
蝶名林 直彦
1
1虎の門病院・呼吸器科
pp.609-611
発行日 1987年4月10日
Published Date 1987/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220887
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急性呼吸不全とくにベンチレーター使用中およびその回復期や慢性呼吸不全状態の患者の多くは,気道内に喀出されにくい分泌物を有し,また,肺でのガス交換能の低下に加え,呼吸筋や四肢筋の筋力が低下し,全身の消耗状態に陥っている.
したがって,より少量のエネルギーによって排痰を行い,また従来肺でのガス交換を円滑にすべき方法が編み出されてきたわけであり,それを総称して肺理学療法と呼ぶ.本稿では,まず理学療法の適応について述べ,次に,気道内吸引と体位ドレナージ法,および主に急性期に行う呼吸訓練について具体的に解説する.
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