今月の主題 甲状腺疾患—up-to-date
甲状腺機能検査
甲状腺機能異常診断のための負荷試験
小林 功
1
1群馬大学医学部附属病院・内分泌内科
pp.380-384
発行日 1987年3月10日
Published Date 1987/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220836
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近年各種血中甲状腺パラメーター(T4,T3,TSH,Free-T4,Free-T3,TBG,サイログロブリン,TSHレセプター抗体など)の測定が一般化し,かつ保険適用項目となり,甲状腺疾患に関する情報量は,著しく豊富になったといえよう.さらにTSHの高感度測定法が開発されるに及び,微量な生体の内部環境の変化を把握することが可能となってきている.
一方生体の病態を,ある時期の1回の採血を行い測定した血中パラメーターから把握するには限界があるため,甲状腺学の分野でも従来から負荷試験法があり,甲状腺機能異常の早期発見や病態のより正確な分析に用いられてきた.この中ではTRH試験,TSH試験,T3抑制試験を挙げることができる.
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