検査データを考える
甲状腺機能異常
畑 直成
1
1畑内科クリニック
pp.1513-1517
発行日 1999年12月1日
Published Date 1999/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543904038
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はじめに
甲状腺機能検査は甲状腺の働きを調べるもので,ホルモンを測定することにより,甲状腺疾患の病態を知るうえで重要な手がかりとなる.同じ甲状腺疾患でも,治療前と治療中では甲状腺機能が変わるので,その解釈には薬剤投与の有無などについて注意が必要である.甲状腺機能検査の中で,一般によく用いられるTSH(thyroid-stimulating hormone;甲状腺刺激ホルモン),free T4(free thyroxin;FT4),free T3(free triiodothyronine;FT3)について述べる.これらの3種類のホルモンは,お互いに関連し変動するので,組み合わせて測定すると甲状腺機能の解釈だけでなく,測定系への非特異的な干渉の有無や,珍しい病気の発見につながることがある.
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