症例から学ぶ抗生物質の使い方
感染性下痢のマネージメント
北原 光夫
1
1東京都済生会中央病院・内科
pp.344-345
発行日 1987年2月10日
Published Date 1987/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220827
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症例 58歳男性.5日前に家族と一緒に刺身を食べた後,2日前より嘔気,下痢,発熱をみるようになった.下痢は1日に5〜6回で,性状は水様性でなく,緑黄色の不透明な下痢便であった.血便は認めなかった.またテネスムスもないといっている.発熱は38〜39℃と持続しており,嘔気も伴っているので外来を訪れた.腹部所見は,膀部に圧痛があるが,腹部は軟らかく,腸の音も正常であった.しかし,不安感がつよく入院となる.5日前の食事以外はよく熱を通した食事であった.他の家族には同様な訴えはない.
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