特集 便秘・下痢―医師必見のUp-to-Date 2020
下痢をきたす疾患(各論)
感染性下痢症
郡司 直彦
1
,
鬼澤 道夫
1
,
大平 弘正
1
1福島県立医科大学医学部・消化器内科学講座
キーワード:
細菌
,
ウイルス
,
抗菌薬
Keyword:
細菌
,
ウイルス
,
抗菌薬
pp.73-76
発行日 2020年7月1日
Published Date 2020/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika126_73
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Summary
▪感染性下痢症は,臨床の場においては「急性胃腸炎」という診断で,症状が強い際には抗菌薬の投与が行われる場合が多い.しかし,そのなかにはウイルス性胃腸炎なども含まれていると考えられ,実際には抗菌薬が不要なケースもある.そのため,診断における詳細な問診は必須である.あわせて,バイタルサインなど全身状態の速やかな初期評価と,十分な補液などの初期治療も速やかに行っていく必要がある.
▪国際的な診療ガイドラインでも耐性菌の検出に関して触れられており,抗菌薬の使用は必要最小限に留めることが肝要と考えられる.
© Nankodo Co., Ltd., 2020