講座 図解病態のしくみ 内分泌代謝疾患・9
副甲状腺機能亢進症
山本 邦宏
1
,
斎藤 公司
1
1自治医科大学・内分泌代謝科
pp.1630-1635
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220548
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
副甲状腺機能亢進症の病因は,副甲状腺からの副甲状腺ホルモン(PTH)の分泌の過剰であるが,その原因として,①腺腫,過形成などの副甲状腺組織自身の病変によるもの(原発性副甲状腺機能亢進症),②副甲状腺以外の臓器に異常があり,血中カルシウム(Ca)の低下が原因で副甲状腺組織の過形成をきたすもの(続発性副甲状腺機能亢進症),③続発性副甲状腺機能亢進症が長期間続くことにより,副甲状腺組織が自律性を獲得したもの(三次性副甲状腺機能亢進症)に分類される.原発性においては高Ca血症がみられ,それによる臨床症状が認められるのに対して,続発性では逆に低Ca血症がありその病態が全く異なるのが特徴である.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.