演習 —内科専門医による—実践診療EXERCISE
糖尿,体重減少,心悸亢進,他
織田 一昭
1
1市立札幌病院・内科
pp.1621-1626
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220547
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71歳の女性,父が胃癌で死亡.兄が糖尿病で死亡.他特記すべきことなし.
約3年前に高血圧と診断され現在まで治療を続けていたが,来院の4ヵ月くらい前から「身体がだるい」,「両耳の中でドキドキという拍動音がする」,「両足がむくんで歩くと疲れる」といった訴えが出現した.最近になり血圧が上昇し,通院中の医院で血糖を測定したところ食後2時間値が280mg/dl,尿糖も陽性であったため当院を紹介された.なお,この3ヵ月間に体重は58kgから48kgへ減少した.発汗は著明ではない.体動時の心悸亢進が次第に増強してきたという.口渇・多尿などの訴えはなし.
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