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睡眠と呼吸—とくに呼吸器疾患の臨床と関連して
太田 保世
1
,
高崎 雄司
1
,
成井 浩司
1
,
金山 一郎
1
,
鈴木 英雄
1
1東海大学医学部・第2内科
pp.1050-1064
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220419
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既成概念にとらわれず,視点を変えて物事を見る重要性は医学に限ったことではないが,本稿では,睡眠中の患者に目を向ける重要性を,特に,呼吸に焦点を合わせて強調したい.歴史的に,睡眠と呼吸の係わりを19世紀のCheyne-Stokes呼吸の記載などに見ることができ,Robin92)が,睡眠と各種疾患との示唆に富む論文を発表してからでもおよそ30年になる.彼はその中で言う.「To the physician, the patient lives on a 16-hour-a-day basis, In reality, man is a 24-hour-a-day organism. The sleeping patient is still apatient」.
こうしてみると,睡眠と呼吸の話題も,ある意味では「Nothing new under the moon」58)かも知れないが,睡眠無呼吸症候群という概念が登場したのはこの10年ほどのことであり,最近の知見をまとめておくことも意義があろう.
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