今月の主題 体液・電解質補正の実際
病態と輸液
アシドーシスと輸液
高橋 進
1
1日本大学医学部・第2内科
pp.998-1001
発行日 1986年6月10日
Published Date 1986/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220410
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
酸・塩基平衡障害には,表1に示すごとく4つの基本的な型がある.血液のpHが正常域7.35〜7.45より低い場合を酸血症(acidemia)といい,これが生体内に起こる病的過程をアシドーシス(acidosis)という.血液のpHが正常域より高い場合をアルカリ血症(alkalemia)といい,これが生体内に起こる病態過程をアルカローシス(alkalosis)と呼んでいる.
呼吸性因子としてCO2分圧(Pco2)が増加する場合を呼吸性アシドーシス,Pco2が減少する場合を呼吸性アルカローシスという.また,代謝性因子としての重炭酸〔HCO3-〕の減少する場合を代謝性アシドーシス,〔HCO3-〕の増加する場合を代謝性アルカローシスという.
Copyright © 1986, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.