今月の主題 よくわかる水・電解質と酸塩基平衡
酸塩基平衡異常の診断と治療
乳酸アシドーシス
杉野 信博
1
,
荒井 純子
1
,
望月 隆弘
1
,
小林 英雄
1
1東京女子医科大学・第4内科
pp.868-871
発行日 1992年5月10日
Published Date 1992/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901515
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乳酸アシドーシスlactic acidosis(以下,LA)は重症患者,ことに術後,感染症,DIC,ショック,高齢などpoor riskに伴って起こりやすい代謝性アシドーシスであり,したがって予後は一般的に不良である.糖尿病性ケトアシドーシスとか尿毒症の場合と同様に,アニオン・ギャップ(AG)が上昇し(通常16mEq/l以上),血漿乳酸値(正常域2mM/l)を越えるが,一般的には5mM/lを越えたものがLAと言えよう.
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