今月の主題 消化器薬の使い方
胆道疾患
胆嚢・胆道感染症における抗生物質の選択基準
秋山 健太郎
1
,
辻本 豪三
1
,
橋本 敬太郎
1
1山梨医科大学・薬理学
pp.619-621
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220309
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胆嚢・胆道感染症の化学療法の実施にあたっては,起炎菌の正しい把握に努め,そのうえで起炎菌の抗生物質に対する感受性を検査し,すぐれた抗菌力を有する抗生物質のうち胆汁移行の良否などの臨床薬理学的特性を考慮し,肝,腎毒性などの副作用のできるだけ少ないものを選択するのが原則である.しかし,実際の臨床においては,緊急の場合など,起炎菌の検査,分離ができないことが多い.その場合には,高頻度にみられる起炎菌を想定して,その起炎菌に対して抗菌力が強くかつ胆汁内移行のよい薬剤を選択する必要がある.以下に,胆嚢・胆道感染症に高頻度にみられる起炎菌と,抗生物質の選択基準について解説する.
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