Japanese
English
症例報告
高γグロブリン血症性紫斑の1例
A case of hypergammaglobulinemic purpura
森川 貴仁
1
,
宮澤 仁
1
Takahito MORIKAWA
1
,
Hitoshi MIYAZAWA
1
1勤医協札幌病院皮膚科
1Departmeat of Dermatology, Kin-i-kyou Sapporo Hospital
キーワード:
高γグロブリン血症性紫斑
,
Sjögren症候群
,
オーラノフィン
Keyword:
高γグロブリン血症性紫斑
,
Sjögren症候群
,
オーラノフィン
pp.432-434
発行日 2000年5月1日
Published Date 2000/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903260
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50歳,女性.当院内科にSjögren症候群の診断にて通院していた.1997年2月10日,同年1月より出現した両下腿の色素沈着を主訴に当科を受診した.受診時,両下腿に3〜4mm大の暗赤色,融合性の紫斑と,色素沈着がみられた.病理組織像は,真皮浅層から深層までの血管周囲にリンパ球優位の炎症性細胞浸潤があり,好中球,組織球も認められた.また核塵もみられた.血液検査所見は,高γグロブリン血症を示し,特にIgG分画が増加していた.以上の所見より,Sjögren症候群に伴った高γグロブリン血症性紫斑と診断し,オーラノフィン(リドーラ®)6mgの投与を開始した.その後,紫斑は徐々に改善し,γグロブリン値も低下した.オーラノフィンは,高γグロブリン血症性紫斑に試みてよい治療法の一つと思われた.
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