講座 臨床ウイルス学・6
ウイルス性脳炎・髄膜炎
大石 実
1
,
高須 俊明
1
1日本大学医学部・神経内科
pp.2705-2712
発行日 1985年12月10日
Published Date 1985/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220153
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ウイルス性中枢神経疾患にはこれまで有効な薬剤がなかったが,単純ヘルペス脳炎および帯状庖疹の治療薬として,AcyclovirおよびAra-Aが最近広く普及した1).これらの抗ウイルス薬は発病初期に投与したほうがより有効なので,早期診断のための補助手段の1つとして,ELISA(en-zyme-linked immunosorbent assay)による単純ヘルペスウイルス抗体測定も普及してきている.早期診断の努力と新しい抗ウイルス薬の使用により,単純ヘルペス脳炎の致命率は大幅に低下した.それゆえ,新しい検査法・治療薬に関する知識が必要となっている.
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