今月の主題 ウイルス肝炎—現況と展望
さまざまな病態
劇症肝炎の病理像
志賀 淳治
1
,
椙村 春彦
1
,
森 亘
1
1東京大学医学部・病理学
pp.1002-1003
発行日 1985年6月10日
Published Date 1985/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219784
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肝炎の一部が劇症化することは古くから知られており,fulminant hepatitisという言葉も17世紀にはすでに存在していたと言われる.最近の,肝炎ウイルスに関する研究の進歩には目ざましいものがあるが,それにもかかわらず,なおこのように一部の肝炎だけが,なぜ劇症化するのか,という問いには依然として答えることができない.しかし,この数年間に知られるようになったいくつかの新しい事実は,この問題を多少とも解決の方向に導くのではないかと期待されている.
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