臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅶ.免疫血清検査
84.リンパ球機能検査
河合 忠
1
Tadashi Kawai
1
1自治医科大学・臨床病理学
pp.2292-2293
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219405
- 有料閲覧
- 文献概要
前項(83.Tリンパ球,Bリンパ球,p. 2290)で述べた表面マーカーによるリンパ球の分類は,必ずしも機能を反映していないので,リンパ球活性化試験とリンホカイン分泌試験が行われる.
1)リンパ球活性化試験 患者のリンパ球を培養し,いろいろな活性化物質を加えてみて,正常な活性化が認められるか否かを検査する.活性化の程度を知るのに,①リンパ球の芽球化現象を顕微鏡で観察する方法,②エチジウムブロマイド結合によるDNA合成量の定量,③3H-サイミジンとり込みによるDNA合成量の定量,④B細胞の免疫グロブリン産生量の定量,の4つの方法がある.また,活性化物質としては,HLA型の異なるリンパ球,マイトジェン(例:PHA,ConA,PWM,黄色ブドウ球菌Cowan Ⅰ株,など),特異抗原などが使われる.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.