臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅵ.血液検査
48.トロンボテストとヘパプラスチンテスト
小林 紀夫
1
Norio Kobayashi
1
1群馬大学医学部・第3内科
pp.2202-2204
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219369
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トロンボテスト(TT)1)もヘパプラスチンテスト2)(normotest-NT)も,プロトロンビン時間測定法(PT)の欠点を補い,測定目的に合わせて改良されたものである.両者ともに検体保存による測定値のバラツキを除外し,ビタミンK依存因子であるⅡ,Ⅶ,Ⅸ,Ⅹ因子の変化を敏感に測定するため試薬中に硫酸バリウム吸着牛血漿を含んでいる.したがって,その測定結果にV因子の変化は反映されない.この点を除けばこれら検査に異常を示す疾患,異常値の確認,さらに次に進めるべき諸検査についてはPTとほぼ同一であるので,これらの点についてはPTの項(p.2200)を参照されたい.
本稿においては両検査法の特徴,PTとの差異,主として使用されている病態につき概説したい.
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