今月の主題 膠原病—最新の知識
座談会
膠原病をめぐる諸問題
谷本 潔昭
1
,
原 まさ子
2
,
奥平 邦雄
3
,
秋月 正史
4
Kiyoaki Tanimoto
1
,
Masako Hara
2
,
Kunio Okudaira
3
,
Masashi AKizuki
4
1東京大学医学部・物療内科
2防衛医科大学・第1内科
3国立相模原病院・内科
4慶応義塾大学医学部・内科
pp.1591-1600
発行日 1984年9月10日
Published Date 1984/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219219
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秋月 膠原病が提唱されてからそろそろ50年ぐらいになります.この間に誤診の原因となるなどかえってマイナスになったとする考えもありました.しかし実際の臨床では非常に定着した言葉になり,臨床家にとり,また研究者にとっても有用な情報を提供してきたと考えております.
Klempererは膠原病は女子に多いことより,アレルギーではないのではないかと教えました.しかしその後基礎の生物学,とくに免疫学が進歩して,臨床の観察と結びつき,生体に不利益な免疫反応が膠原病の組織障害をひき起こすことが明らかになりつつあります.病因の追求,診断に最近の免疫学の進歩が大きな貢献をしてきたわけであります.
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