今月の主題 腎疾患—早期診断から管理まで
腎不全
腎不全と薬物
折田 義正
1
,
岡田 倫之
1
,
阿部 裕
1
Yoshimasa Orita
1
,
Noriyuki Okada
1
,
Hiroshi Abe
1
1大阪大学・第1内科
pp.448-451
発行日 1984年3月10日
Published Date 1984/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218942
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腎不全時には感染症,高血圧,心障害,貧血,骨障害等を合併することが多く,これらに対して種々の薬物の投与が必要となる.腎は多くの薬物の主要な排泄経路であるため,体内へ薬物が蓄積する傾向にある.そのため腎不全時には副作用の出現しないよう,最適制御の一つとしての最適投薬法を確立する必要がある.最近,腎不全時には薬物の排泄障害だけでなく,吸収,分布,代謝などの障害,生体側の感受性の変化なども明らかとなって来た.本稿では,まず腎不全時の薬動力学的変化,および生体の変化について述べ,次いで腎不全時の薬物投与の実際について述べる.
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