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モノアミン性神経伝達と医薬品—神経伝達物質の臨床的意義
融 道男
1
Michio Toru
1
1国立武蔵療養所神経センター・疾病研究第3部
pp.331-341
発行日 1984年2月10日
Published Date 1984/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218913
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神経伝達物質の存在が確認されたのは,1921年にO. Loewiが,カエルの迷走神経を刺激して心筋の収縮抑制を起こした時の灌流液を別の心臓の灌流液中に加えて,その心臓に迷走神経刺激時と同じ抑制を生じさせた実験による.彼はこれを迷走神経物質(Vagusstoff)と名づけ,5年後この物質がアセチルコリンであることを同定した.
神経伝達物質の生体に対する作用が明らかになるにつれ,これをまねる物質(mimetics)を疾病の治療に応用しようとする動きがみられるようになった.とくに最近では,神経伝達物質の受容体についての知識が飛躍的に増え,その結果,論理的に医薬品を創製する試みさえなされるようになった.
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