今月の主題 胃・十二指腸潰瘍—その基礎と臨床のすべて
胃・十二指腸潰瘍の診断
難治性潰瘍の診断
竜田 正晴
1,2
,
飯石 浩康
1
,
川本 博司
1
,
奥田 茂
1
Masaharu Tatsuta
1,2
,
Hiroyasu Iishi
1
,
Hiroji Kawamoto
1
,
Shigeru Okuda
1
1大阪府立成人病センター病院・消化器内科
2大阪府立成人病センター研究所・第2部
pp.2736-2740
発行日 1983年12月10日
Published Date 1983/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218813
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
"No acid, no ulcer"という格言に示されるように,胃潰瘍と酸分泌機能との間には密接な関連が認められ,酸およびペプシンの分泌は,胃潰瘍の発生のみならず胃潰瘍の治癒や再発に大きな影響をもっていることが推測されている.筆者らはCongo red色素を用いた内視鏡的機能検査法を用い,酸分泌領域をガストリン刺激によりCongored色素が黒青色に変色する領域(変色帯)として把える方法を考案し,胃潰瘍の病態生理の解明に応用してきた1).本稿では,主としてendoscopic Congo red testを用い,酸分泌機能の面よりみた胃潰瘍の特徴と潰瘍の難治化について述べてみたい.
Copyright © 1983, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.