今月の主題 免疫からみた腸疾患
腸の免疫機構
腸リンパ組織の免疫反応
吉田 豊
1
,
黒江 清郎
1
Yutaka Yoshida
1
,
Kiyoo Kuroe
1
1弘前大学医学部・第1内科
pp.202-203
発行日 1983年2月10日
Published Date 1983/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218133
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- 文献概要
腸管内には,細菌,ウイルスなどの微生物,毒素,食餌蛋白など種々の抗原が存在し,これらが粘膜を通して絶えず体内へ侵入してくる.これらに対する生体の局所防御機構として,分泌型IgAを主体とする分泌型免疫グロブリン系と,本稿で述べる消化管リンパ装置(gut-associated lymphoid tissue;GALT)の2つが挙げられる.GALTはパイエル板・虫垂・粘膜固有層〜粘膜下層に集簇するリンパ球群から成り立っている.この2つの機構は互いに独立したものではなく,一連の繋がりのなかで各々の生体防御の役割を担っている.
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