講座 コンピュータの使い方・7
画像処理—各種画像処理の原理と実際から複合画像処理まで
浅原 朗
1
Akira Asahara
1
1中央鉄道病院・放射線科
pp.157-167
発行日 1983年1月10日
Published Date 1983/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218129
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世はまさにコンピュータ時代.医療の分野でもそれは例外ではない.患者登録,資材薬品管理,点数計算などの管理面は言うに及ばす,日常の診療面にもコンピュータの活躍する場が広まっている.このようなときに,とかくわれわれはコンピュータは万能なものであると思いがちであるが,コンピュータといえども,それ自体は必ずしも万能なものではない.しかし,使いようによっては思いもかけない効果を期待できることは確かである.
本来コンピュータには人間と違って生れついての意志というものがない.コンピュータのもつ意志は人間が教え込んで初めて生ずるものであり,その意志は人間の教え方一つにかかっている.言いかえれば,コンピュータの応用は利用しようとする人間の意志の結晶にほかならない.本来意志を持たないものであるので,間違って教えればそれが正しいと信じ不信を抱く材料を持たない.したがって,コンピュータを使おうとする人間は,コンピュータの能力の限界を知り,正しい意志を植えこみ,その能力をフルに活用するような教育をまず行わなければならない.それがいわゆるプログラミングという仕事である.この点コンピュータをいかに利用し,人間の意志のままに働かせるかはひとえに使用する人間側にかかっているとも言える.
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