電子内視鏡による大腸疾患の診断・22
画像処理 2.炎症
辻 晋吾
1
,
川野 淳
1
,
房本 英之
1
,
鎌田 武信
1
1大阪大学医学部第1内科
pp.2380-2384
発行日 1993年12月10日
Published Date 1993/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902531
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潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患では,炎症の程度は疾患の予後と密接に関連すると考えられているが,従来の肉眼診断は主観的・定性的であり,内視鏡検査により予後を推定するためにはより客観的・定量的な炎症の評価法を開発する必要がある.
電子内視鏡は画像を内視鏡先端のCCDにより電気信号に変換し,これをモニター上で画像に再構成するため(図1),コンピュータを用いた画像処理や画像解析に適している.筆者らはすでに可視・近赤外光源を用いた電子内視鏡をコンピュータ画像解析装置に直結し,潰瘍辺縁の粘膜血行動態の解析や粘膜下の血管走行の異常や粘膜下血行の変動の解析に応用してきた.本稿では,電子内視鏡画像解析法を用いた大腸の炎症の定量的評価法を紹介する.
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