増大号特集 あなたの整形外科診療が変わる 差がつく画像診断技術—単純X線からAIまで
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画像処理は適切か!?
福田 健志
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1東京慈恵会医科大学放射線医学講座
pp.630
発行日 2025年5月25日
Published Date 2025/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.055704330600050630
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Dual-energy CT(DECT)の利用で注意しなければいけないことの1つとして,画像処理が適切になされているかどうかを判断することがある.同じ撮像法でさまざまな画像処理ができるため,臨床情報が不明であったり,処理後の画像に不慣れなスタッフが処理した場合,誤った処理画像をPACS(picture archiving and communication system)に送信してしまったりすることがある.自験例では,臨床的に痛風の否定を目的にオーダーされたDECTに対し仮想非カルシウム画像(VNCa)がPACSに送信され,痛風でないと診断しそうになったことや,ヨードマップ画像を造影前に撮像されたデータで行ったために全く炎症がないようにみえてしまったことなどがある.いずれも診断前に気付き処理をやり直し,適切に判断を下すことができたが,気付かずに読影すると誤診につながる.
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