今月の主題 高血圧症—今日の知識
診断の進歩
低レニン性高血圧と原発性アルドステロン症
福地 總逸
1
Soitsu Fukuchi
1
1福島県立医科大学・第3内科
pp.1962-1963
発行日 1982年11月10日
Published Date 1982/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218003
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1965年Conn1)は正常K血性原発性アルドステロン症を報告し,低K血は原発性アルドステロン症に必発ではなく,その診断には血漿レニン活性の測定が最も重要なので,すべての高血圧症で血漿レニン活性を測定する必要があると強調した.その後,本態性高血圧症の症例の約20%において血漿レニン活性が低値を示すが,血漿アルドステロン含量は正常ないしは低値を示すことから,このような病態を低レニン性本態性高血圧症と称するようになった.さらに研究の進歩に伴い,数多くのまれな鉱質コルチコイド分泌過剰症が発見され,高血圧症の鑑別診断も飛躍的に改善された.
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