臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
頭部外傷
硬膜外血腫
pp.2091-2092,2094
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217449
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硬膜外血腫の多くは,頭蓋骨の骨折に伴う髄膜動脈枝の破綻によって発生する.硬膜外血腫は,上矢状静脈洞や横静脈洞などの静脈洞からの出血によって生じることもある.
急性期の硬膜外血腫は,頭蓋に接する両側に凸なレンズ型の高吸収域として描出されることが多い(図9,10,11)2,3).硬膜外血腫は一種の骨膜下血腫でもあることから,硬膜下血腫に比べて限局した拡がりを示し,比較的狭い範囲で頭蓋に接する特徴をもつとされている.単純撮影やCTで描出される血腫部に一致した骨折線は,硬膜外血腫の診断を強く示唆する所見であり,また硬膜下血腫との最終的な鑑別には血管造影が有効な場合が少なくない.
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