臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
後頭蓋窩腫瘍
脳実質外性腫瘍—髄膜腫(Meningioma)
pp.2075
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217442
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小脳橋角部あるいは天幕に生ずるものが大部分であるが,いずれも天幕上の髄膜腫と同様に比較的辺縁の明瞭な淡い高吸収値(20〜40H)を示し,均等かつ著明な増強効果(30〜55H)を呈する(図6).とくに小脳橋角部のものは先に述べた聴神経鞘腫との鑑別が問題となるが,髄膜腫のほうが周辺により著明な浮腫による低吸収域を伴い,高頻度に水頭症を呈するといわれている.もちろん,石灰化を示す場合や,内耳道に拡大がなく,血管撮影で髄膜枝から血行をうけて均等な腫瘍濃染を示すような場合には,髄膜腫という診断が容易に行われる.
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