臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
天幕上腫瘍
脳実質内腫瘍か実質外か
pp.2053-2055
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217431
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腫瘍の質的診断においては,まずその腫瘍が脳実質内性(intra-axial)であるのか脳実質外性(extra-axial)であるのかを決定することが重要である.このことはCTでもある程度は判断しうるわけであるが,腫瘍が骨に近接して存在する場合には,partial volume effectのため必ずしも容易ではない,やはり血管造影によって腫瘍部の血管が頭蓋内板から離れた走向を示すのか,内板に押しつけられた走向を示すのかを検討することが大切である(図1,2).例外的にexophyticに発育した脳実質内腫瘍が血管を内板から離れた方向に偏位させることがある(図3).このような例では当然CTでも腫瘍は頭蓋に広く接して存在する像を呈することになる.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.