臨時増刊特集 臨床医のためのCTスキャン
後頭蓋窩腫瘍
脳実質外性腫瘍—三叉神経鞘腫(Trigeminal Neurinoma)
pp.2074
発行日 1981年11月20日
Published Date 1981/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217441
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これは造影前にやや高吸収値(19〜31H)を示すことが多く,均等かつ著明な結節状増強効果を呈するとされているが,先に述べた聴神経鞘腫との鑑別は必ずしも容易ではない.しいていえば三叉神経鞘腫のほうが錐体尖(petrous apex)よりに局在し,しばしば天幕切痕をこえて中頭蓋窩へ進展する傾向を示す(図5).
三叉神経鞘腫とかぎらず後頭蓋窩の脳実質外性腫瘍が天幕切痕をこえて上方進展(trans-incisural upward extension)を示す際には次のようなCT所見が見られるとされている.①脳幹の反対側への偏位,②同側の四丘体槽の圧排挙上,③拡張した第3脳室後部の切断途絶,④同側の側脳室下角の前方偏位,⑤中脳水道狭窄に伴う水頭症.
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