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前白血病状態—Myelodysplastic syndromesの診断,臨床像および白血病への進展
大島 年照
1
,
天木 一太
1
Toshiteru Ohshima
1
,
Ichita Amaki
1
1日本大学医学部・第1内科
pp.1475-1486
発行日 1984年8月10日
Published Date 1984/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219187
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前白血病状態という言葉には,白血病になった症例の白血病になる前の状態に対するretrospectiveな使われ方(狭義)と,"白血病になりやすい疾病"ということから,hemopoietic dysplasiaさらにはFAB分類のmyelodysplastic syndromesをも含めたprospectiveな使われ方とがある.
FAB分類のmyelodysplastic syndromes9)は表1に示したように,5型からなる.これら5型の血液学的な共通性は,1)末梢の血球減少(cytopenias),2)骨髄の正ないし過形成,3)3系統の血球の形態異常(dysplasia)と無効造血(ineffective hematopoiesis)である.refractory anemia with excess of blasts(RAEB)は骨髄中の芽球が5〜20%であり,RAEB in transformation(RAEB in T)は血中の芽球が5%以上,骨髄中の芽球が20〜30%,Auer小体(+)のいずれか1つ以上である.このFAB分類では急性白血病は骨髄中の芽球が30%以上と規定されており,これに達しないものはRAEBまたはRAEB in Tに入れられる.
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