編集者への手紙
急性白血病のFAB分類の診断一致率
土屋 達行
1,2
,
天木 一太
1,2
1日本大学臨床病理学
2日本大学内科
pp.969-972
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542911625
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急性白血病の病型分類の国際的統一を図るものとして,French-American-British Co-operative groupによる分類,いわゆるFAB分類1)があり,日本でも広く普及しつつある.今回,5月13日午後,がん集学的治療研究財団主催,日本血液学会後援の下で,FABグループのBennett,Catovsky,Flandrinを招き,金沢大学医学部第三内科 服部絢一教授および日本大学医学部第一内科 天木一太の司会で,急性白血病のFAB分類に関する国際円卓会議が行われた.日本人の討論者として,金沢大学第三内科 吉田喬氏,長崎大学原研内科 朝長万佐男氏,慶応大学内科 小川哲平氏,国立がんセンター内科 下山正徳氏,愛知医科大学小児科 藤本盂氏,日本大学第一内科 大島年照氏,広島大学原医研内科 鎌田七男氏らが,形態学,細胞化学,電子顕微鏡,細胞表面マーカー,治療および予後,染色体分析とそれぞれの立場から意見を発表した.500名収容可能な講堂は満席になり,まことに盛会であった.
この会合に先立ち,午前中は日本大学臨床理病学教室の土屋達行が,FABグループの3名と,日本からの討論者7名に,12例の急性白血病の症例について,骨髄および末梢血のWright-Giemsa染色,ペルオキシダーゼ染色標本を提示し,一同で検鏡する機会を持った2).
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