検査法の基礎理論 なぜこうなるの?
急性白血病のFAB分類
亀井 喜恵子
1
1日本大学板橋病院臨床検査科
pp.493-498
発行日 1984年6月1日
Published Date 1984/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543203055
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急性白血病の病型分類は,治療方法や予後の判定に重要である.従来行われていた分類は,細胞観察一つを取ってみても,経験のある血液専門の医師や臨床検査技師の判断に頼っていたともいえ,細胞観察者の主観的要素が入りやすい状態にあり,各施設間で異なった診断がなされていた可能性もある.
1976年にフランス,アメリカ,イギリスの7名の血液学者が集まり,世界に通用する急性白血病の分類方法を提案した.これが「FAB分類」(FABは3か国の頭文字からとったもの)であり,わが国でもしだいに広く使用されつつある.1980年に同グループがモントリオール国際血液学会で若干の追加を行った後,毎年のごとく追加発表が行われている.
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