図解病態のしくみ 消化器疾患・18
胆石(2)—コレステロール結石の内科的療法—CDCA vs UDCA
松枝 啓
1
Kei MATSUDA
1
1国立病院医療センター・消化器内科
pp.1225-1228
発行日 1981年7月10日
Published Date 1981/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217258
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先月号でも述べたように,コレステロール結石の発生頻度は欧米で最も高く,胆石全体の70%を占める.一方,わが国においてもコレステロール結石の頻度は,第2次大戦後から急激に増加しはじめ,現在では胆石全体の約60%を占めるようになってきた.しかも,将来さらに増加し欧米なみの頻度になることが予想され,コレステロール結石の治療が臨床上重要な問題のひとつになってきた.
このコレステロール結石の発生機序については先月号で述べたが,この発生機序に基づき,コレステロール結石の合理的内科療法が可能になってきた.今月号では,このコレステロール結石の内科的療法として使用されているCDCA(Chenodeoxycholic Acid ケノデオキシコール酸)とUDCA(Ursodeoxycholic Acid ウルソデオキシコール酸)の作用機序およびそれぞれの特徴について述べたい.
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