プライマリ・ケア
在宅ケアの実践と問題点(1)
萱場 治
,
岸本 節子
1
,
井出 久
,
鈴木 荘一
Osamu KAYABA
,
Setsuko KISHIMOTO
1
,
Hisashi IDE
,
Shoichi SUZUKI
1横浜市瀬谷保健所
pp.906-911
発行日 1981年5月10日
Published Date 1981/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217188
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「在宅ケア」の理念と変遷
鈴木(司会) 本日のテーマである在宅ケアはプライマリ・ケアの1つの柱でもあり,初期医療,包括医療,安全医療などとともに,一般臨床家にとって,これからの地域医療を進める上での重要課題の1つです.
歴史的にさかのぼりますと,19世紀の半ばまでの欧米では,開業医の往診による在宅ケアが医療の主役でした.また伝統的な家族主義が保持されていたわが国では,医師と患者の関係は,医師と家族との関係でもありました.医師は往診によって患者の状態とともに家庭環境,生活様式,さらにはself sanitationなどの状況も知り尽くすことができたわけです.
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